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家づくりにおける夢と現実


 家を建てるときには様々な夢と希望を思い描きます。個室が欲しい、家族団らんの広いリビング、最新設備の整った機能的なキッチン、家族みんなで入れるゆったりしたお風呂など、どんどん広がっていきます。ある意味では、家造りで最も楽しいのはプランニングの段階であると言えるかもしれません。しかし、いざプランを最終決定していく段階になり、いきなり現実が重くのしかかってくるのです。

 家を建てることにおいて、夢や希望を抱くことは全く否定されるものではありません。プランニングの段階では、ある意味、野放図に夢や希望を広げていった方が取りこぼしがなくて良いとも言えます。最初から予算ばかりを考えてプランを考えていくと、シュリンクしたこじんまりとした、よく言えば当たり障りの無い、悪く言えば妥協の産物になってしまいかねません。最初は、何の遠慮も無く風呂敷を広げていけば良いのです。

 しかし、ある程度プランも形になってきて最終的に決定していく段階になった時には話は全く異なります。もちろん、予算という現実に目を向けなければならないということもありますが、もっと違う意味で多面的なチェックが必要になってきます。それは、いうなれば夢の価値と意味を冷徹に客観的に判断していかなければならないということです。

 例えば、個室とリビングの関係です。家族がゆったりとくつろげる広いリビングを造ったにもかかわらず、子供たちは新しく手に入れた個室にこもってしまい、現実には広いリビングにぽつんとお父さんが一人でテレビを見ている、ということはそれほど珍しいことではありません。また、家族で入れるようにとゆったりとしたお風呂を造ったけれど、現実には帰宅時間がバラバラで一人ずつの入浴になってしまう。
 畳敷きで育った反動で、フローリングに憧れてLDKは選びに選んだフローリングを敷き詰めて、そこにお気に入りのソファーセットをおくことも良くあります。しかし、いざ生活を始めてみるとついつい床に座っており、結局はカーペットを敷いてしまってフローリングはほとんど見えず、ソファーも背もたれ代わりになってしまっている。挙句の果てには、冬になるとコタツを置いていたり、置き畳を敷いていたりするという光景もそれほど珍しいものではありません。

 これらは、本やテレビで刷り込まれた生活実態とは離れてしまった憧れを、生活も含めた希望と勘違いしてしまった結果です。家とは生活の場であり、誰もが意識的か無意識かは別にして生活スタイルというものを持っています。しかし、家造りの難しいところは、ついつい憧れに現実が駆逐されてしまうことにあるのです。本当に自分に必要なもの、本当に自分にあったものと、表層的な憧れの乖離にどれだけ気付くことができるかは、家造りの満足度に大きな影響を与えます。

 家造りにおいて、夢や希望、憧れを追いかけることはとても重要なことです。ある意味、夢や希望、憧れを求めることは家造りの原動力とも言えます。しかし、夢や希望、憧れだけでは家造りはできません。あるステップに進んだときには、冷徹に客観的に現実との天秤にかける事を心がけることが必要なのです。
 ただし、それまでの生活習慣が必ずしもあなたの本当の生活スタイルとは限りません。家造りを機に本当の生活スタイルを見つけるという気持ちで、ある時には頭をリセットして白紙の状態で生活を見直すということも重要です。


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